「朝起きたら、台風の影響で車が水没してたんだけど…これってどうしたらいいの?」
「通勤で毎日車を使ってるんだけど、水没した車って明日も乗って大丈夫なのかな?」
連日の豪雨や台風、急な道路の冠水で車が水没してしまったとき、あなたはどうしますか?
同じ30cmの水深でも、時速30kmでは、巻き上げる水の量が多くなり、エンジンルームに多量の水が入ることがわかった。
対処法を間違えると、車の修理費用がかかるだけでなく、思わぬ事故や車両火災にまでつながる危険性が高まってしまいます。
水害で車が水没したときは何をすればいいのか?
どこに連絡すればいいのか?
水没した車はどうしたらいいのか?
…などなど、車が水没したときは意外にもやることがたくさんあるのです。
この記事では、
こちらの3点についてお伝えします!
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車の水没(冠水)とは?どこまでの水位が基準?
車の水没(冠水)とは、大雨・豪雨で河川が氾濫し車を駐車している場所の水位が上がったり、道路の冠水に巻き込まれたりして車が水に浸かってしまうことを言います。
一般的には
- 車内に水が入り込み、フロアマットが水浸しになる
- マフラー(車の後部にある排気管)に水が入り込む
このどちらかに当てはまっていれば、車が水没したと判断できます。
このどちらかに該当した状態だと、エンジンやブレーキなどに支障が出る可能性が非常に高くなります。
速やかに水没後の対応をしなければ、故障だけでなく感電や車両火災の原因となることもあり得るのです。
エンジンに一度でも水が入ってしまうと、たとえ乾いたとしても泥や海水も一緒に入り込んでいますので、車内部の部品が腐食してしまう原因になります。
フロア(車内)かマフラーに水が入る高さまで浸水してしまったかどうか、ということを基準に考えましょう。
車両水没実験 ~増水時を想定した水没テスト~【JAFユーザーテスト】
車が水没したらやってはいけない2つのこと
一度エンジンに水が入ってしまうと、車の扱い方は通常と異なります。
車が水没した場合は、次の2点をしないようにしてください。
1. 水没した電気自動車やハイブリッドカーには近づかない
水没した車が電気自動車やハイブリッドカーの場合はむやみに近づかないようにしましょう。
レスキューのプロである消防隊員でさえ、電気自動車からの救出を想定した訓練を積んでいるほど。
電気自動車やハイブリッドカーが水没した場合は、すぐにJAFなどの専門家に連絡して到着を待ちましょう。
2. エンジンはかけない
水没した車はエンジンをかけないようにしてください。
通常どおりにかけてしまうと、エンジンが壊れてしまったり、電気系統の配線がショートして出火する可能性もあります。
どうしても車を移動させる必要がある場合は、エンジンをかけていない状態でギアをN(ニュートラル)に入れ、周囲の安全を充分確認しながら車を押して移動させましょう。
お待たせしました。
では、車が水没したらやることを確認してみましょう。
車が水没したらやるべき4つのこと
もし車が水没した場合は、できるだけ早く対応することが被害を最小限に留めるカギです。
水没後に時間が経てば経つほど車の状態は悪くなりますし、車両火災などの事故につながる危険性も高まります。
スピーディに行動することが大切ですが、水没したらやることは次の4ステップです。
車が水没しても慌てず、落ち着いて次の手順で対処しましょう。
- すみやかに保険会社・JAFに連絡する
- 必要書類を確保する
- ディーラー or 近くの整備工場に運んでもらう
- 水没した車の扱いを検討する
それぞれ詳しく説明していきますね。
すみやかに保険会社・JAFに連絡する
車が水没してしまったら、まずは加入している自動車保険会社とJAFなどロードサービスを行ってくれる団体(会社)に連絡をしましょう。
レッカーを手配してもらい、水没車を近くのディーラーや整備工場に運んでもらう必要があるためです。
自動車保険会社に連絡し、補償内容にロードサービスが入っている場合は保険の範囲内でレッカーを手配してくれます。
また、車両保険(任意保険)に加入していれば、水害による自然災害でも保険が利用できるので相談してみるのもおすすめです。
↓クリックで各種保険会社の事故受付問い合わせ先を表示します。
※ボタンをクリックすると、各保険会社の事故受付デスクに電話発信します。
fa-info-circleあいおいニッセイ同和損保
fa-info-circleアクサダイレクト
fa-info-circleAIG損保
fa-info-circleSBI損保
fa-info-circleセゾン自動車火災保険(おとなの自動車保険)
fa-info-circleJA共済(クルマスター)
もし車両保険に加入していない場合や、契約内容にロードサービスが含まれていない場合などは、別途JAFなどロードサービスを行ってくれる団体(会社)に連絡する必要があります。
↓クリックでJAFのロードサービス問い合わせ先を表示します。
※ボタンをクリックすると、JAFのロードサービス救援コールに電話発信します。
JAFのレッカー費用は、次のとおりです。
JAF会員の場合
- 基本料+作業料:無料
- 牽引料:15kmまで無料(15km超過1km毎に720円)
非会員の場合
- 基本料+作業料:12,880円
- 牽引料:1kmにつき720円
JAF会員の場合はレッカー費用が大きくかかりませんが、非会員の場合は2~3万円程度を見ておくとよいでしょう。
先ほどもお伝えしたとおり水没した車は危険ですし、対応には専門知識や道具が必要。自分で運転しようとせず、ここはプロにお任せしましょう。
必要書類を確保する
保険会社やJAFの到着を待っている間に、これから必要となる書類を揃えておきましょう。
必要となる書類は
- 車検証
- 任意保険の書類(加入している場合)
- JAF会員証(会員の場合)
この3点です。
車検証や任意保険の書類などは車内のダッシュボードなどに保管しがちですので、水で濡れていた場合は乾かしておきましょう。
また、念のため
- 車の被害の程度がわかる写真
- ロードサービスやレッカー車の明細書
- 修理費の見積書
この3点は取って(撮影して)おくようにしましょう。
後日 これらは保険金の請求や、大規模な災害の場合は国や自治体の被災証明書発行に必要です。
ただし、すべての災害で発行されるとは限りません。発行されるかどうか分からない場合は、自治体に問い合わせをしてみましょう。
ディーラー or 近くの整備工場に運んでもらう
レッカー車等が到着したら、ディーラーか近くの整備工場に運んでもらいましょう。
車のエンジンなどの状態を見てもらい、修理可能かどうか、また修理するとしたらどれくらいの費用がかかるのかの見積もりを出してもらうためです。
水没した車の扱いを検討する
水没した車をどうするかは、次の3つのうちどれかになります。
A:修理して乗り続ける
B:中古車買取業者に買い取ってもらう
C:廃車にする
それぞれどのようなメリット・デメリットがあるか見てみましょう。
A:修理して乗り続ける場合
メリット
- 愛車を手放さずに乗り続けることができる。
- 車両保険を利用できる。
デメリット
- 車両保険を使うと等級が1つ下がるため、来年以降の保険の支払額が割増になる。
- 車両保険に未加入だと、全額自己負担となる。
- 修理しても「冠水歴」がつく。
水没の程度によりますが、水没車でも修理すれば乗り続けることも可能です。
金額が大きい場合は保険会社に相談してみよう!
各種保険会社のお問い合わせ先と車両保険の補償内容は、下の表を参考にしてください。
↓クリックで各種保険会社の補償内容(公式サイト)・事故受付問い合わせ先を表示します。
※ボタンをクリックすると、各保険会社の事故受付デスクに電話発信します。
fa-info-circleあいおいニッセイ同和損保
fa-info-circleアクサダイレクト
fa-info-circleAIG損保
fa-info-circleSBI損保
fa-info-circleセゾン自動車火災保険(おとなの自動車保険)
fa-info-circleJA共済(クルマスター)
地震による津波で車が水没した場合
地震による津波で水没した場合は、補償の対象外となっている場合が多いです。
特約として追加していれば、津波による水没にも対応できる場合もあります。詳しくは保険会社に問い合わせてみましょう。
保険を利用することで自己負担額が少なければ、一番手出しが少なくて済む「修理して乗り続ける」がおすすめです。
ただし、修理をしたとしても「冠水歴」がついてしまいますので、車を手放すときは中古車買取業者などの査定のマイナスポイントになるでしょう。
B:中古車買取業者に買い取ってもらう場合
メリット
- 他の誰かに乗ってもらえる安心感がある。
- ガリバーなど中古車販売も行っている会社だと、次の車に乗り換えるのがスムーズ。(代車の無料貸し出しサービスもある)
デメリット
- 浸水程度によっては、かなり安い値段で買い叩かれるか、最悪 買取価格がつかない場合もある。
水没した車の扱いの2つめとして、中古車買取業者に買い取ってもらうという手もあります。
しかも、ガリバーなど中古車買取と同時に中古車販売を行っている会社に依頼すると車の乗り換えがスムーズですし、代車無料貸し出しサービスも行っているので便利です。
ただし、高値で買い取ってもらえるのは浸水度合いが軽い状態の車に限られます。
しかし、シート(座席)の上まで浸かってしまった水没車だと、その後カビやニオイが発生してきますので買い取ってもらうことはほぼ不可能です。
シートより高いところまで浸かってしまった場合は、廃車をおすすめします。
C:廃車にする場合
メリット
- 海外での販売を得意とした廃車買取業者だと、高額買取してもらえる場合もある。
- 高額買取してもらえれば、次の車の頭金の足しにできるので、買い替えがしやすい。
デメリット
- 車が日常的に必要な場合は、急いで次の車を探す必要がある。
廃車にする場合は、海外での販売を得意とした廃車買取業者に買取依頼をするのをおすすめします。
そのため、特に日本の中古車を海外で販売している廃車買取業者に査定してもらうと、高額買取額がつく場合もあるのです。
水没車の対処方法についてのまとめ
車が水没したかどうかは、次の2つのどちらかに該当しているかで判断することをおすすめします。
- 車内に水が入り込み、フロアマットが水浸しになる
- マフラー(車の後部にある排気管)に水が入り込む
車が水没してしまうと通常の扱いでは危険ですので、むやみにエンジンをかけたりせず、速やかに次の対処をとりましょう。
- すみやかに保険会社・JAFに連絡する
- 必要書類を確保する
- ディーラー or 近くの整備工場に運んでもらう
- 水没した車の扱いを検討する
車が水没してしまうと、どう対処してよいか分からず慌ててしまいがちですし、どうしても費用はかかってしまいます。
「費用を抑えたい」「自分でなんとかできる」と思う気持ちも分かりますが、私たちの想像以上に、水没は車に深刻なダメージを与えています。
大事なクルマの被害を最小限に押さえるため、また自分や家族の安全を守ることを最優先に考えて行動してみてはいかがでしょうか?